「君が今夜もごはんをたべますように」感想

出張料理人を派遣するオーナーが、その仕事を始めたきっかけが書かれている話。

 

同じ作者が書いた「エプロン男子」というイケメン料理人たちが自分の家で料理を作ってくれる小説のスピンオフか前作にあたるのだろう。

 

先に「エプロン男子」を読んで面白かったので、この本も読んでみた。

 

「エプロン男子」では疲れている女性を料理で癒すってことがメインで話が進んでいたけど、

本作では、「エプロン男子」で出てきたオーナーの過去や恋愛の話がメインだった。

 

付き合っている相手との価値観の違いやすれ違い、「あのときああしてればよかったかな」みたいな後悔・・・そんな描写が多く、自分の昔の恋愛を思い出して少し悲しく、切なくなった。

 

そんな描写がメインなのに、いやだからこそ、人を想って料理することがどれだけすごいか、そして、それがどれだけ人の心を動かすか、「料理の力」が感じられた。

 

料理って本当にすごい。

そうだよね。だって私たちの身体は私たちが食べたものでできているんだもん。